「まずは現地を見てからお見積もりします」——外構工事や工務店のホームページで、こう書かれているのをよく見かけます。丁寧な対応に見えて、実はこれが原因で比較検討の土俵にすら上がれていないケースが少なくありません。
「だいたいの相場」を隠すと、比較の土俵に上がれない
外構や工務店を探す人の多くは、最初から1社に決めて連絡することはありません。まず3〜5社のホームページを開き、「だいたいこのくらいの予算感か」を掴んでから、問い合わせる会社を2〜3社に絞り込みます。この最初の”棚卸し”の段階で、価格帯すら書かれていないサイトは比較のテーブルに乗らず、そのまま閉じられてしまいます。
「うちは現地を見ないと正確な金額が出せない」というのは工事業として真っ当な話です。ただし、それと「価格帯の目安すら出さない」ことはイコールではありません。「土間コンクリート10坪で目安◯万円〜」といった幅のある表示だけでも、比較検討の土俵には十分乗ることができます。
「電話してください」が、実は一番の離脱ポイント
金額を知るための唯一の手段が電話だと、それだけでハードルが跳ね上がります。特に平日の日中に電話をかけづらい会社員層や、まだ他社と比較している段階の見込み客は、「電話するほどではないから、とりあえず他のサイトも見てみよう」という行動を取りがちです。問い合わせフォームや簡易見積もりシミュレーターなど、電話以外の”低ハードルな一歩”を用意しておくことが、離脱を防ぐ分かれ目になります。
価格を出す会社が、実は損をしない3つの理由
- 冷やかしの問い合わせが減る — 相場から大きく外れた予算の相談が来にくくなり、対応工数が減ります。
- 「安さ」だけで比較されにくくなる — 価格の内訳や工事範囲まで示すことで、単純な金額比較ではなく内容の比較に持ち込めます。
- 信頼できる会社として記憶に残る — 価格を隠さない姿勢そのものが、「誠実そう」という印象につながります。
「価格非公開」が正解なケースもある
一方で、案件ごとの変動要素が大きすぎる工事(大規模リフォームや特殊な地盤改良など)では、あえて価格を出さず、個別ヒアリングに誘導する設計が適していることもあります。大事なのは「価格を出す/出さない」を業種の慣習でなんとなく決めるのではなく、自社の見込み客がどの段階で離脱しているかを踏まえて選ぶことです。
もし今のホームページが「見てもらえてはいるが、問い合わせにつながらない」状態なら、まず価格帯の見せ方だけを見直してみる価値はあります。